第9回定期会でお話をしました、島根大学医学部医学科2年 山﨑祐次郎です。よろしくお願いします!
今回は、夏休み期間に私が島根県浜田市で行った実習によって学んだこと、そしてそれによって考えたことについてお話しました。
内容について書きたいと思います。
島根県浜田市の山間地域では「予約型乗合タクシー」や「デマンドバス」といった交通機関があり、高齢者の方々がそれらを使って買い物、通院などをしています。
なぜ普通のバスやタクシーを使わないかというと、理由は簡単で、「バスが通っていない」「料金が高い」という理由です。また、バス停まで歩いて1時間という立地の家であったり、免許を返納して気軽に買い物や通院に行けない高齢者の方々が多くおられます。
予約型乗合いタクシーのイメージとしては上図で、決められた日程の中で利用者の方々が事前に連絡を取って予約をして、同じ車に乗り合わせて診療所やスーパーマーケットに行きます。
しかし、どこに行くか、誰が主催しているか、どれくらいの値段かは地区ごとに異なっており、明確な基準が詳細には決められていません。
また、更なる問題としては、ボランティアやドライバーの不足、高齢化問題があります。少子化による後継者不足もあり、「数年後、数十年後にどうなっているか」という問題があります。
その打開策として考えたのが、「大学生を移動支援のボランティア、ドライバーに迎え入れる」という方法です。
普通、タクシーやバスのドライバーになるためには第二種運転免許が必要です。しかし、山間地域のような公共交通機関が発達していない地域では、その市町村、自治会等が「自家用有償旅客運送認定講習」という講習を受けることにより、市町村や自治会がタクシーやバスに代替して旅客運送してもよいという制度があります。
これにより大学生(浜田市における島根県立大学浜田キャンパスの学生等)をそうした移動支援のボランティアやドライバーに迎え入れることで、人員不足を解消できるのではないかと考えました。
人員不足を解消する以外にも、上記のようなメリットがあります。一方で、実用化にはデメリットもあり、特に学生に運転させるという面についてはまだまだ考慮すべきことが多いように感じます。
大学生に運転させることがやはり難しい場合は、高齢者の方々の買い物補助をしたり、コミュニケーションをとったり、「ボランティア」としてのニーズは多くあるのではないかと思います。
今までの自治会としてのコミュニティをオープンにして、大学生を新しく招き入れることによって高齢者の移動という問題に解決策を提示するとともに、「大学生と山間地域の高齢者」という新たな交流の機会を創出できるのではないか思います。
大学生が山間地域の実情について知ることで、新たな変化も少しずつ生まれてくるのではないかと思っています。
今回は島根県浜田市について考えたことですが、島根大学医学部や島根県立大学出雲キャンパスがある島根県出雲市についても言及できることではないかと考えています。
(出典)
島根県:島根県の「中山間地域」の定義(トップ / くらし / 地域振興・交通 / 地域振興 / 中山間地域の活性化 / 中山間地域活性化基本条例) (shimane.lg.jp)
上図にあるとおり、島根県によると、島根県内では松江市、出雲市、安来市の一部のみ中山間地ではない、とされています。それら以外の市、雲南市、大田市、江津市、浜田市、益田市では、各市役所がある比較的繁栄した地区であっても「中山間地」であると定義づけされています。
それを考えると、私が今住んでいる出雲市から車でたった30分ほど移動したところでも、気軽に買い物や通院ができずに困っている高齢者の方々がおられるのではないかと思います。
まさに、 高齢者を救うのは大学生⁉ という意外な考えをもとに、そうした困難に直面している高齢者の方々を支援できるようなボランティアが出来ないかと今考えている…という所で発表のまとめにしました。
発表後には参加してくださったSiPSメンバーの感想やアドバイスをもらい、まだまだ課題はあるなぁと感じる中で、実現に向けて自分なりに一歩一歩頑張ってみようと思いました!
また、参加してくださったSiPSメンバーの1人が高校の先輩かつ兄の同級生だったことを初めて知り、ジモトークをして大盛り上がりしました😂
意外なご縁を感じたSiPSメンバーは、「これだからSiPSはやめられないなぁ…😳」としみじみ。
そんなSiPSは定期会を開催したり、様々な企画を通してこれからも楽しく活動していきますので、今後もよろしくお願いします!
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回もお楽しみに!